「脱常識の社会学」 ランドル・コリンズ 岩波現代文庫

確かに、ランドル・コリンズが 述べるように、 世の中は 合理性だけでは 継続して 存続しないものなのだろう。 無謀に リスクテイクしたり、 よく考えもせずに 子供をつくったり する人が いなければ、 人間社会というのは とっくの昔に 滅んでいたかも知れない。 俺だって、いい歳して 仕事に 「エンジョイ」を 期待するのはバカげている、と 正直 思うが、 仕事が楽しくなかったら、 資本主義なんか 存続しねえよ。 自分が仕事に 「やりがい」を求めるのも、 ある種の「詐欺」に 引っかかっているのかも知れない。 いわゆる「やりがい詐欺」。  (以下 「遊びの社会学」井上俊 世界思想社より) 私たちはしばしば、合理的判断によってではなく、 直観や好き嫌いによって信・不信を決める。 だが、信用とは本来そうしたものではないのか。 客観的ないし合理的な裏づけをこえて 存在しうるところに、 信用の信用たるゆえんがある。 そして信用がそのようなものであるかぎり、 信用には常にリスクがともなう。 信じるからこそ裏切られ、信じるからこそ欺かれる。 それゆえ、裏切りや詐欺の存在は、 ある意味で、私たちが人を信じる能力をもっていることの証明である。 p.90~93

コメント

このブログの人気の投稿

夏目漱石とアドルノ:「それから」を題材に (再掲)

参政党のビジョンと、「報われぬ死者たち」

人口動態