人口動態
確かにオーバーツーリズムはウザいから、自分もなるべく東京駅よりも、空間が大きい上野駅を使うようにしている。
基本的にあんまりゴミゴミしたところは好きではない。
新幹線も、グリーン車とかでも、ふつうにインバウンドが我が物顔で座ってるから、気分は良くない。
だから、「日本人ファースト」と言いたくなるのは、気持ちとしては分かる。
しかし、これは、それだけ日本の経済力が相対的に低下してしまったことの現れだ、ということをまず厳粛に受け止めなければならない。
具体的にいうと、インバウンドが落としてくれるお金を相殺するほどのお金を、日本人は、GAFAを代表とするアメリカのITプラットフォームに払っているのが現状なのだ。
つまり、日本が決定的に世界に遅れをとったのは、税金がどうのこうのではなく、第4次産業革命と形容される、情報通信産業の波に乗れなかった、ということだ。
だから、過去の栄光に浸っている場合ではない。
日本はもはや自動車の輸出と観光でもってると言っても過言ではないくらいなのだ。
それに、今年はまさに2025年だが、2025年問題という、団塊の世代が全員、後期高齢者になる、という小学生でもわかる現実を、見て見ぬふりをして、抜本的対策を怠ってきたのだ。
それでも、弥縫策で糊塗するのが精一杯で、しかも日本国民は、既成政党がだらしがないから、と他人事のような態度を取って、現実から目を背け続けている。
これは、人口動態の問題なのだから、どの政党が政権を獲れば、すべて解決する、などという話ではない。
結局、限られた資源の奪い合い、パイの奪い合いにならざるを得ないのだ。
「日本人」の頭数が減り続ける現状では、移民を受け入れなかったら、さまざまな社会制度が維持できない、ということを、そろそろ有権者も受け止めなければ、この国は衰退する一方だ。
日本は世界第二位の対外純資産保有国であり、アメリカは対外純債務国であるにも関わらず、日本は、今のところ対外資産の利子・配当で食いつないでいるが、アメリカは、むしろ、債務の支払いよりも、債権からのリターンが大きいために、米ドルが基軸通貨としての地位を保っていられる、という不思議な国なのだ。
つくづく、アメリカという国は、したたかだと思わされる。
結局、自分たちでどうにかしよう、という精神のアメリカと、都合の悪いことは「お上」がどうにかしてくれる、と他人事の日本人との差だろう。
さらに言えば、何かと槍玉に挙げられる中国人だが、母国を捨ててまで海外にでなければならない中国人の事情も、斟酌の余地が十分にある。
中国は、不動産バブルの崩壊で、深刻な経済不振にあり、ガチガチの情報統制で、軽々しく政治的発言すら出来ない、さらには、大学受験の結果で人生が決まる・・・など、それに比べたら、日本は遥かにヌルゲー国家なのは、間違いないだろう。
ヤフコメで、完全に身元が割れているのに、公然と内閣総理大臣をディスれる国が、他のアジア諸国で、どれだけあるというのか?
韓国は知らないが。
日本という国は、将来性はショボいが、現状ではアジアの中では超絶ヌルゲー国家だということを、どうか頭の片隅に入れておいて欲しい。
あと、旧民主党系デリバティブズには、私は一切期待しない。
あいつらは、すぐに調子に乗るし、そういう時に、やたら上から目線だ。
それよりも本質的なのは、旧民主党系デリバティブズが政権を獲ったところで、国が動かない。官僚が協力しないからだ。
ジェラルド・カーティス氏が「私の履歴書」で書いていたが、あの政権交代の時に、鳩山元首相に、官僚を敵に回すなと助言したにも関わらず、(旧)民主党は無視した。
それ以上に、旧民主党系デリバティブズは、その長い野党時代に、徹底的に官僚を苛め抜いた。
なんの落ち度も非もない官僚を、敢えてテレビが映る場で吊し上げたり、与党議員にあらかじめ官僚がレクチャーするために必要なペーパーの準備時間を、意図的に削って、寝不足&過酷労働の官僚のミスを誘って、与党議員の発言の瑕疵をあげつらうために、敢えて質問受付ギリギリのラインを狙って、しかも膨大な量を押し付けてくるなど、悪逆非道の限りを尽くしてきた。
そんな連中に、私は国の運営を任せたくないし、どうせ無理だ。自業自得だ。
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