2025年3月20日木曜日

臨在感

今日 (2025/3/20) で オウム真理教が 起こしたとされる 地下鉄サリン事件から 30年ということらしいです。 これも 陳腐な表現だが、 ついこの間のこと だったように 感じる。 それはさておき、 あの事件以来、 ますます 自然科学崇拝が強まって、 自然科学で 実証できないものは すべて否定されるべき、 という 空気が蔓延したように 感じる。 しかし、理性が支配する世界は 人間には あまりにも酷である、ということは、 アドルノもまた 警鐘を鳴らし続けたことだ。 「臨在感」にしても、 すべて 否定しさって済ませていいのだろうか。 エマニュエル・レヴィナスが 論じたように 「イリヤの夜」の ように、 「なにかがいる、ある」という 感覚から出発する 倫理学もある。 実際、ちくま新書から出ている 熊野純彦氏の 「レヴィナス入門」は そういう書き方をしている。 その意味でも、 「臨在感」そのものまでも、 自然科学で立証できない、というだけの 理由で、 否定して 捨て去ってしまっては、 それを崇拝するのと 同じように 同じ轍を踏む ことになるのではないか。

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