怒りの葡萄 上巻 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 5月 12, 2023 3日くらい前の 日経新聞の コラムで 引用されてて、 面白そうだから 買ってみた。 アマゾンの 書評みたら、 高評価で 埋め尽くされてたし。 テーマとしても、 現代の 社会情勢と 相通じるものが あるらしい。 ちょっと 読んでみたけど、 訳がこなれてて、 読みやすい。 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ コメント
夏目漱石とアドルノ:「それから」を題材に (再掲) 6月 21, 2025 1. 序論:『それから』に映し出される明治期の近代化 本稿は、夏目漱石の小説『それから』を題材に、日本の近代化がもたらした状況と、それが個人の経験に与えた影響について考察するものである。特に、経済的豊かさが生み出す「自家特有の世界」への耽溺と、それが最終的に経済の論理に絡め取られていく過程、そしてテオドール・W・アドルノが指摘する、社会の合理化と精神世界における非合理への慰めを求める人々の傾向を、作品を通して分析する。 日本の明治時代(1868-1912年)は、長きにわたる鎖国状態を経て、1853年の黒船来航を契機に世界と対峙し、驚くべき速度で西洋の制度や文化を取り入れ、「近代国家」への道を歩んだ画期的な時代である 。この時期には、鉄道、郵便局、小学校、電気、博物館、図書館、銀行、病院、ホテルといった現代の基盤となるインフラや制度が次々と整備された 。政府は「富国強兵」や「殖産興業」といった政策を推進し、工場、兵舎、鉄道駅舎などの建設を奨励した。また、廃藩置県や憲法制定といった統治制度の変更に伴い、官庁舎や裁判所、監獄などが建設され、教育制度の導入は学校や博物館の整備を促した 。 西洋化の影響は日常生活にも深く浸透した。住宅様式においては、外国人居留地を起点に西洋館が普及し、やがて庶民の住宅にも椅子式の生活スタイルが段階的に浸透した 。食文化においても、仏教の影響で長らく禁じられていた肉食が解禁され、西洋列強との競争意識から日本人の体格向上と体力増強が期待された 。洋食は都市部の富裕層を中心に広まり、カレーライスやオムライス、ハヤシライスといった日本独自の洋食が定着した 。大正ロマン期(1912-1926年)には、西洋文化と日本独自の文化が融合し、「モガ」や「モボ」と呼ばれる若者たちが洋装に身を包み、カフェで音楽や映画を楽しむ「自由でおしゃれな空気」が醸成された 。経済面では、明治後期から軽工業が発展し、日露戦争前後には鉄鋼や船舶などの重工業が急速に発展し、日本の近代化を加速させた 。第一次世界大戦期には工業生産が飛躍的に増大し、輸出が輸入を上回る好景気を享受した 。 『それから』(1909年発表)は、夏目漱石の「前期三部作」の二作目にあたり、急速な近代化が進む日本を背景に、個人の欲望と社会規範の... 続きを読む
参政党のビジョンと、「報われぬ死者たち」 6月 28, 2025 「国土論」 筑摩書房 内田隆三 によれば、戦後日本の精神的支柱であったのは、戦争で散った「報われぬ死者たち」であり、天皇は、皇祖神を祀る祭祀であるだけでなく、彼ら(彼女たち)「報われぬ死者たち」を慰霊する司祭でもあった、と述べている。 今の日本が完全に喪いつつあるのは、記憶としての「報われぬ死者たちの まなざし 」であり、彼ら彼女たちの視線こそが、戦後日本社会に規律や倫理観念を与えていたにも関わらず、それが喪われつつあるから、今度は我々が頑張らなければいけない、という、ある種の直感を、参政党は持っているのではないか。 「敗戦にいたるまで 国土に 固有の曲率を与えていたのは 天皇の存在であった。 だが、 天皇が 『われ 神にあらず』と 表明したときから、 天皇の像は 国土に曲率を与える 重力の中心から ゆっくりと落下していく。 重い力は 天皇から 無言の死者たちに移動する。 聖なるものは むしろ死者たちであり、 天皇も この死者たちの前に 額ずかねばならない。 この死者たちは その痛ましいまなざしによってしか 力をもたないとしてもである。 それゆえ 戦後社会が 天皇とともに 超越的なものを 失ってしまったというのは正しくない。 そこには 報われぬ死者たちという ひそかな超越があり、 天皇は 皇祖神を祀るだけでなく、 この無名の超越者を 慰霊する司祭として、 ゆるやかな超越性を 帯びるからである。」 137ページ 国土論 内田隆三 筑摩書房 (以下Googleの生成AIがレポートを書いてくれた。) 内田隆三氏の『国土論』における「報われぬ死者たち」に関する考察は、戦後日本の精神構造を深く洞察しており、非常に示唆に富むものです。ご提示いただいた引用は、天皇の存在が「国土に固有の曲率を与えていた」という戦前からの変化、そして「報われぬ死者たち」が持つある種の「超越性」について説いています。 「報われぬ死者たち」と戦後日本の精神的支柱 内田氏は、戦後日本において天皇が「神にあらず」と表明したことで、天皇が国土に曲率を与える重力の中心からゆっくりと落下し、その「重い力」が「無言の死者たち」へと移動したと分析しています。この「死者たち」こそが、その「痛ましいまなざし」によって、戦後社会にひそかな超越性を与えていたと述べられています。天皇もまた、皇祖神を祀... 続きを読む
人口動態 7月 01, 2025 確かにオーバーツーリズムはウザいから、自分もなるべく東京駅よりも、空間が大きい上野駅を使うようにしている。 基本的にあんまりゴミゴミしたところは好きではない。 新幹線も、グリーン車とかでも、ふつうにインバウンドが我が物顔で座ってるから、気分は良くない。 だから、「日本人ファースト」と言いたくなるのは、気持ちとしては分かる。 しかし、これは、それだけ日本の経済力が相対的に低下してしまったことの現れだ、ということをまず厳粛に受け止めなければならない。 具体的にいうと、インバウンドが落としてくれるお金を相殺するほどのお金を、日本人は、GAFAを代表とするアメリカのITプラットフォームに払っているのが現状なのだ。 つまり、日本が決定的に世界に遅れをとったのは、税金がどうのこうのではなく、第4次産業革命と形容される、情報通信産業の波に乗れなかった、ということだ。 だから、過去の栄光に浸っている場合ではない。 日本はもはや自動車の輸出と観光でもってると言っても過言ではないくらいなのだ。 それに、今年はまさに2025年だが、2025年問題という、団塊の世代が全員、後期高齢者になる、という小学生でもわかる現実を、見て見ぬふりをして、抜本的対策を怠ってきたのだ。 それでも、弥縫策で糊塗するのが精一杯で、しかも日本国民は、既成政党がだらしがないから、と他人事のような態度を取って、現実から目を背け続けている。 これは、人口動態の問題なのだから、どの政党が政権を獲れば、すべて解決する、などという話ではない。 結局、限られた資源の奪い合い、パイの奪い合いにならざるを得ないのだ。 「日本人」の頭数が減り続ける現状では、移民を受け入れなかったら、さまざまな社会制度が維持できない、ということを、そろそろ有権者も受け止めなければ、この国は衰退する一方だ。 日本は世界第二位の対外純資産保有国であり、アメリカは対外純債務国であるにも関わらず、日本は、今のところ対外資産の利子・配当で食いつないでいるが、アメリカは、むしろ、債務の支払いよりも、債権からのリターンが大きいために、米ドルが基軸通貨としての地位を保っていられる、という不思議な国なのだ。 つくづく、アメリカという国は、したたかだと思わされる。 結局、自分たちでどうにかしよう、という精神のアメリカと、都合の悪いことは「お上」がどうにかしてく... 続きを読む
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