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労働の日々

メタさんも 体重俺の半分以下なのに、 めちゃくちゃ 働くよね。 鳩さんは 言わずもがなだけど。 あの2人、 つまり 武蔵基準で 「働く」を 要求されたら、 そら ハードル高いわ。 ただでさえ 神経おかしくなってんのに、 その基準では 私は働けません。 今は だいぶ 神経がマトモになって来たから、 人並み程度なら できる自信が ついてきたけど、 武蔵基準は ハードル高すぎ。 ふと思ったけど、 ピラミッドって、 立派な公共事業だよね。 一昔前の発想だと、 あれは 権力者の人民収奪の象徴だっただろうけど、 ピラミッドを実際に見たことはないけど、 無理やりで あんなすげーもん作れないよね。 働かせるには 食料も水も当然必要だろうし、 当然なにかしら 報酬はあるでしょ。 それが 消費にまわって、 経済がまわる、 と 考えたら、 立派な公共事業だと思うんだけど。 今朝の日経新聞(2022/12/16)の大機小機に 「日本の資金循環は政府部門が日銀と金融機関を通じて、ブラックホールのように家計の現預金を吸い上げていく構造となっている。 家計における貯蓄から投資への資金循環の創造は本来、赤字を垂れ流す政府部門における資金循環の是正と表裏一体であるべきものだ。」 と書いてあったね。 乗数効果も検証せずに、国債を発行するのがカッコいい、みたいな意味不明なマッチョイズムが横行してるけど、 それって 結局 資金循環、つまりカネの巡りを悪くしてるだけなんじゃないの? 日経新聞(2021/9/9)に 慶応大学教授の 櫻川昌哉先生が 寄稿してたけど 「バブル資産は、 市場の期待で価格が高騰する株式や不動産はもちろんのこと、 政府の信用をもとにした現金や国債などの政府債務を含む。 『人々の期待が価値を決める貨幣はバブル資産だ』とミルトン・フリードマンが言ったように、 現金はバブル資産だ。 国債の価値は、将来の税収で償還されるならバブルとはいえないが、 将来借り換えできるという信用を根拠に流通しているならバブル資産だ。」 貨幣がバブル資産というのは ちょっと難しい話ですが、 「ファウスト」のなかで、 乱痴気騒ぎの最中の神聖ローマ皇帝に、 地下に眠っている金銀を担保に 紙幣を発行することを 署名させた寓話に通じるものがありますね。 つまり、 まだ採掘してもいない地下の鉱山をアテにして、 紙幣を発行する。 つまり、皇帝の信用を裏付けとして 発行される 紙幣は、本来的にバブル資産の側面を持っている、ということですね。 通貨がバブルを起こしている、というのは、 簡単に言うと、デフレですね。 続けて、 「つまり日本では、政府債務というバブル資産を大量に保有しているという事実が実質利子率を押し上げる力として働き、金融緩和がインフレにつながりにくい経済の体質をつくり出している。」 「実質利子率を決めるのは一国の貯蓄・投資バランスである。貯蓄が増えれば利子率は低下し、投資が増えれば利子率は上昇する。」 これは、標準的なIS-LM分析の話ですね。 投資が増えれば、資金需要が増えるために、マネーの希少性が高まり、利子率が上昇する。 貯蓄が増えれば、資金需要が減るために、マネーの希少性が弱まり、利子率が低下する。 こう考えると、貯蓄が旺盛な状態では(実質)利子率も低くなりそうだが、 超低金利でかつインフレが起きない状況では、 実質金利もほぼゼロになる。 インフレーション・ターゲットでは、 名目利子率がゼロのまま、 期待インフレ率を2%あげることにより、 実質金利をマイナスにすることを目指していました。 (フィッシャー方程式:名目利子率=実質利子率−期待インフレ率) 日経新聞朝刊(2022/12/7)「やさしい経済学」によれば、 「高齢化が進むと資本成長率にはマイナスだとされます。 経済学の消費理論に『ライフサイクル仮説』があります。 各個人は現在の所得だけでなく、将来の所得を考えて消費計画を立てるという仮説です。 この考えでは、仕事をしている若年期に貯蓄をし、老年期に貯蓄を取り崩す消費行動を想定します。 このため、高齢化が進展すると貯蓄を取り崩す層が増え、全体の貯蓄は低下します。 貯蓄は投資の源泉ですから、投資も減ることになります、 投資が減ることは資本ストックの成長率の低下をもたらします。 つまり、高齢化が資本成長率に負の影響をもたらすのです。」 とあります。 日本では、インフレが起こっても現預金に固執する傾向がある、という記事も最近ありましたね。 いずれにせよ、手持ちの資産を、投資にまわさず、貯蓄として貯め込むことが、 現金のバブル資産性を発揮させ、その結果デフレを引き起こしている。 ひいては、投資を抑制し、低い成長率に繋がっている。 そのうえで、櫻川先生の論考によれば、 「利子率が成長率を下回ると、実物資産に加えバブル資産への需要が資金需要として加わる。 期待だけで高騰する資産を低利の借金で買い支えられるからだ。」 これは、国債を例に考えると、国債の利回りが経済成長率を下回っていれば、 仮にプライマリーバランスが実現されている、すなわち国の借金の元金が増えない限り、 元金の利息、つまり国債の利回りが経済成長率を下回っているうちは、国債価格を維持できる、という話ですね。 また、現預金志向が強まるほど、貨幣の重みが増し、デフレ傾向を強める。 つまり、国債や現金などの「バブル資産」を貯め込むことは、 デフレを招くわけです。 これを打開しようとしたのが、アベノミクスだったわけです。 櫻川先生は、 「日本では、政府債務というバブル資産を大量に保有している という事実が 実質利子率を押し上げる力として働き、 金融緩和がインフレにつながりにくい経済の体質をつくり出している。 現金信仰がデフレに一役買っていることは想像に難くない。 国債の国内保有比率の高さがデフレに貢献している事実も見逃せない。」 としています。そのうえで、 「金融政策の有効性を回復して 経済をインフレ体質にするには、 政府債務というバブル資産の保有を減らすことに尽きる」 と結論づけています。 岸田政権も、 NISAの拡充など、 貯蓄から投資へ、の流れを作ろうとはしていますが、 あんまり 国民に伝わってないですね。

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