放送大学の
英語の授業で、
タイトルの
講座があり、
時間もあるので、
教材も調達して
勉強し始めました。
最初は、
簡単過ぎて
やる価値ないかと
思いましたが、
いざ始めて見ると、
日本人のこころ、
つまり発想を
英語で表現する、
という知的でスリリングな
試みの中から、
これは使える!
という表現が
1ページ目から
詰まっていて、
これは
いいものを見つけたぞ!
と
掘り出し物に
出会った気分です。
しみじみと
体に染み込ませたい
表現が
たくさんあります。
日本語と英語は発想そのものが違うから、
日本語の発想を
英語で伝えるには
どうすればいいか、
という
問いに対する
ひとつの答えに
なっていると思います。
・・・素晴らしいね。
昨日今日と
茶道の話でしたが、
簡単な単語でも、
なるほど!
こういう使い方があったか!と
非常に勉強になります。
・・・スクリプトを書き下ろしたのは
斎藤兆史東大大学院教授だけど、
久しぶりに
日本人指導者が日本人学習者のために
書いた
英文に触れると、
やっぱり日本人の発想で英文書くからか、
そうそう、
こう言いたい時どうすればいいか
知りたかったのよ!
っていう表現が
沢山載ってて、非常に参考になる。
・・・2日間で半分終わらせた。
よく日本人の思考の型を捉えてるな、と思います。
これを英語で表現する方法を
習得できたら、かなり強みになるんじゃないかな。
・・・これは相当な意欲作かつ野心的な試みですね。
・・・あらかた終わった。
ああ、日本人て言われてみればそんなもんかな、という
話が多かった。
後半になるにつれ、
前半で論じた内容が
基礎となって、
話が進むので、
単に
日本人っぽい話、
という内容ではなく、
英語の達人である
斎藤兆史先生が
真摯に
日本文化の底流を洞察し、
それを
英語で伝える、
という
非常に意義深い講義でした。
日本人としてのアイデンティティを固めたうえで、
国際人としての
英語力を身につける、という意味で、
大変勉強になりました。
1. 序論:『それから』に映し出される明治期の近代化 本稿は、夏目漱石の小説『それから』を題材に、日本の近代化がもたらした状況と、それが個人の経験に与えた影響について考察するものである。特に、経済的豊かさが生み出す「自家特有の世界」への耽溺と、それが最終的に経済の論理に絡め取られていく過程、そしてテオドール・W・アドルノが指摘する、社会の合理化と精神世界における非合理への慰めを求める人々の傾向を、作品を通して分析する。 日本の明治時代(1868-1912年)は、長きにわたる鎖国状態を経て、1853年の黒船来航を契機に世界と対峙し、驚くべき速度で西洋の制度や文化を取り入れ、「近代国家」への道を歩んだ画期的な時代である 。この時期には、鉄道、郵便局、小学校、電気、博物館、図書館、銀行、病院、ホテルといった現代の基盤となるインフラや制度が次々と整備された 。政府は「富国強兵」や「殖産興業」といった政策を推進し、工場、兵舎、鉄道駅舎などの建設を奨励した。また、廃藩置県や憲法制定といった統治制度の変更に伴い、官庁舎や裁判所、監獄などが建設され、教育制度の導入は学校や博物館の整備を促した 。 西洋化の影響は日常生活にも深く浸透した。住宅様式においては、外国人居留地を起点に西洋館が普及し、やがて庶民の住宅にも椅子式の生活スタイルが段階的に浸透した 。食文化においても、仏教の影響で長らく禁じられていた肉食が解禁され、西洋列強との競争意識から日本人の体格向上と体力増強が期待された 。洋食は都市部の富裕層を中心に広まり、カレーライスやオムライス、ハヤシライスといった日本独自の洋食が定着した 。大正ロマン期(1912-1926年)には、西洋文化と日本独自の文化が融合し、「モガ」や「モボ」と呼ばれる若者たちが洋装に身を包み、カフェで音楽や映画を楽しむ「自由でおしゃれな空気」が醸成された 。経済面では、明治後期から軽工業が発展し、日露戦争前後には鉄鋼や船舶などの重工業が急速に発展し、日本の近代化を加速させた 。第一次世界大戦期には工業生産が飛躍的に増大し、輸出が輸入を上回る好景気を享受した 。 『それから』(1909年発表)は、夏目漱石の「前期三部作」の二作目にあたり、急速な近代化が進む日本を背景に、個人の欲望と社会規範の...
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