レポート下ごしらえーその2 日経新聞 2022/11/4 5面より
ブルーカラーの労働者は、朝から晩まで絶えず監視されることに慣れている。
無駄のない効率的な「リーン生産方式」を導入する工場の多くは、労働者の作業ペースをリアルタイムで監視するため生産性を測るスクリーンを作業現場などに設置している。
レストランや小売りチェーンなどサービス業に従事する低賃金の人々も同様だ。
これに対し、ホワイトカラー従業員はもっと人間的な方法で評価されてきた。
だが、今では監視資本主義によって彼らの労働も分単位で監視されるようになった。
しかし、テイラーイズムのいわばデジタル版は、将来への道筋を示すものではない。
特にテクノロジーではできない仕事の多くは、創造的思考や人間関係、チームワーク、ソフトスキルが決め手となる。
実際、職場でたまたま生まれるアイデアの交換や休憩場所での立ち話を通じた信頼関係の構築などは、まさしく管理ソフトでは追跡できない活動だ。
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