レポート下ごしらえーその1 2022/11/3 日経新聞7面より
韓国のサムスン電子は、2027年、髪の毛の太さの60万分の1に相当する1・4ナノメートルの回路線幅を持つ半導体を量産するという。今より3世代先の技術であり、実現すればもちろん世界初だ。
だが、1・4ナノはスマホの性能によほどの不連続な進化でも起きない限り、過剰なスペック(仕様)になる。
では、1・4ナノの半導体は何に使われるのだろうか。
間違いなく、データセンターや人工知能、量子コンピュータの周辺機器など「高性能コンピューティング」と呼ばれる領域になる。
データセンターはもはや人類共有の巨大コンピュータといっていい。
車の開発やコンビニエンスストアの日々の運営など、大量のデータを瞬時に処理し、新サービス開発などにつなげていく。
そうしたクラウドコンピューティングは今後も需要が拡大し、高性能の半導体を求め続ける。
半導体の技術革新は、個人が使いこなせる能力をはるかに超越する、という意味では人間と機械の逆転を示す一種の「シンギュラリティー」と呼べる節目かもしれない。
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