2022年6月4日土曜日
金融リテラシーの欠如
安倍の頭の中はわからないが、金融論が根本的にわかってない人が大勢いらっしゃるようだ。
極端に言えば、日銀・政府は、右手で紙幣を刷って、左手に渡してるだけだから、全く問題ない、とか。
高校の政治・経済の授業で、買いオペ、売りオペ、という言葉を教わりませんでしたか?
つまり、買いオペとは、市中に出回っている債券を、日銀が買って、その対価を市中に供給する。(金融緩和)
売りオペは、その逆で、日銀が保有する債券を、市中に売って、その対価を、日銀が吸収することです。(金融引き締め)
つまり、マネーというのは無から生まれるものではなく、ましてや日銀が刷ったから増えるとか、そういう話ではありません。
あくまでも、日銀のバランスシートの裏付けがあります。
バランスシートの裏付けなく、マネーの量が増えたり減ったりすることはありません。
これは、常識です。
では、なぜそんな誤った認識が広まっているかというと、現在の状況では、日銀が、政府の打ち出の小槌と化しているからです。
つまり、政府は国債を発行する、日銀は(一応市場を介して)それをほとんど買い切ってしまう。
そうすると、政府は、国民の現在のツケを後の世代に押し付けることによって、今の政府・国民は痛みを感じずに、資金調達が出来てしまう。
大方の国民は、痛みを感じること無く、超金融緩和の恩恵を受けられるので、ヤバさを感じない。
未来の世代にひたすらツケを押し付けていることすら、自覚がない。
こんなチートな技が、いつまでも続くと考えるのは間違いです。
それと、安倍が、国債の半分は日銀が保有していて、何回でも借り換えられるから大丈夫、というのも、かなりアヤシイ話です。
市場の実態を反映しない、異常な高値で、日銀が半永久的に国債を買ってくれるというのでしょうか?
仮にその意志があったとしても、無理かもしれないですよね?
それに、プライマリーバランスの話をするとネットでは笑われますが、プライマリーバランスが毎年赤字ということは、政府の借金の元金が、毎年増え続けるということです。
日銀がそれをずーっと買い続けなければならないのでしょうか?
それも常識的に考えて無茶な話ですよね?
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