2022年3月20日日曜日
零度の社会ー詐欺と贈与の社会学 世界思想社
現代社会批判を贈与論で展開するには、既に荻野昌弘先生の「零度の社会ー詐欺と贈与の社会学」(世界思想社)が秀逸に論じているところと思われます。
それをうまく組み込めれば、現代社会批判としてスッキリとしたものに出来ると思われます。と、申しますのは、もし現実社会が完全にアドルノの主張通りならば、社会はとうの昔に崩壊していると思われるからです。
そうならないのは、ある種の詐欺が常に起こっているからではないか?
詐欺という言葉でなくとも、これは去年だったか一昨年だったか、茨城大学で行われた「ビジネスと経済学」(田中泉先生)の授業で伺った話ですが、例えば、マクドナルドで、本当はドリンクだけ飲みたいのに、ついついセットを頼んでしまうように、価格設定がされてたり、あういは別の例では、あるオイスター料理店で、売り上げを増やすために、敢えて通常メニューよりも高価格な商品を並べることで、通常メニューを心理的に安いと感じさせる手口など、消費者の心理を利用した「詐欺」が、日常的に行われているからこそ、経済社会が成り立つ、とも考えられるのです。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
妄想卒論その7 (再掲)
「ウォール街を占拠せよ」 を 合言葉に 米国で 反格差のデモが広がったのは 2011年。 怒りが新興国に伝播し、 米国では 富の集中がさらに進んだ。 米国の 所得10%の人々が得た 所得は 21年に全体の46%に達した。 40年で11ポイント高まり、 ...
-
2021年の大河ドラマは、渋沢栄一を扱っていたが、蚕を飼って桑の葉を食べさせているシーンがあったが、蚕を飼うということは、最終的に絹を作って、輸出するということだから、既に世界的な市場と繋がっていて、本を辿れば、あの時代に既に農家も貨幣経済に部分的に組み入れられていたということ。...
-
もし、日銀が目的としている2%の物価上昇が実現した場合、国債の発行金利が2%以上になるか、利回りが最低でも2%以上になるまで市場価格が下がります。なぜなら、実質金利 (名目利子率-期待インフレ率) がマイナスの (つまり保有していると損をする) 金融商品を買う投資家はいな...
0 件のコメント:
コメントを投稿