松本清張の「昭和史発掘」の内容を思い返すと、昭和のテロに走った青年将校とか、それを先導した思想家たちってのは、邪悪な人たちでは決してなく、ある意味では純粋すぎるほど純粋な人たちだった、という印象が強い。財閥が支配する日本経済に対する憤怒、特に、搾取され続ける東北地方を始めとした貧しい農家、このような社会の矛盾に対してそれこそ身を賭して「悪」を成敗してやろう、という純粋な人たちだった。財閥は財閥で、確かにえげつないこと 散々やってて、なんなら戦争を敢えて起こすことで 儲けよう、なんて考えてる連中であったこともまた事実なんだけど。大正デモクラシーといえば、明るくて自由な思想が花開いた時期、 と一般に認識されているが、拡大する貧富の格差は、多様な思想の中に、危険な国粋思想をも抱え込んでいた。また、これは日本に限った話ではなく、ドイツにおいても、ファシズムというのは、共産主義に対抗する選択肢の一つとして、ポジティブに見られていた時期もあった。 このように、貧困というのは、社会が無視しておくにはあまりに危険な問題なのだ。
2026年7月11日土曜日
昭和史発掘 ー貧困ー (再掲)
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