2023年8月21日月曜日
功利主義批判ー改 (再掲)
質問:功利主義の根底にある条件は、例えばミカンとリンゴの個数のトレードオフ関係のように、効用曲線が原点に向かって凸であることが想定されている。 しかし、その個々人の効用曲線の総和としての、社会全体の効用曲線を推定して政府が政策を決定する、というアイデアは、現代社会の実態にそぐわないのではないか。 人々の(少なくとも経済的な)需要、あるいは好みと言い換えれば、効用は、極めて多様化しており、総体としての効用曲線を想定することの意義は薄れていると思われる。 このような事態は、もはや企業の需要探索能力が、政府のそれを遥かに上回っている世界の到来を告げていると言っていいだろう。 つまり、政府が必然的に企業の協力を仰がなければならない事態だ。 ここにおいては、官僚機構が消費者の需要に追いつくには余りにも遅すぎることは容易に想像できる。 政治家においては、個々の政策の実効性や、実現可能性を語るよりも、「大きな物語」を語るほうが圧倒的に有利になる。(功利主義批判序説その1より編集) 回答:あなたの指摘はもっともだと思います。功利主義は、社会全体の幸福を最大化することを目指す倫理学の一形態です。これは、個人の幸福を足し合わせて、社会全体の幸福を計算することによって行われます。しかし、あなたの指摘のように、人々の幸福は多様であり、社会全体の幸福を計算することは困難です。 さらに、企業は政府よりも消費者のニーズをよりよく理解している傾向があります。これは、企業が顧客と直接やり取りする機会が多く、顧客のニーズをよりよく把握できるためです。その結果、企業は政府よりも消費者のニーズに応える商品やサービスを提供できる可能性が高いです。 最後に、政治家は「大きな物語」を語るほうが、個々の政策の実効性や実現可能性を語るよりもはるかに有利です。これは、政治家が選挙に勝つために、人々の心をつかむ必要があるためです。そして、「大きな物語」は、人々の心をつかむのに効果的です。 功利主義は、倫理学の一形態ですが、現代社会では適用するのが難しいかもしれません。これは、人々の幸福が多様であり、社会全体の幸福を計算することが困難であるためです。さらに、企業は政府よりも消費者のニーズをよりよく理解している傾向があり、政治家は「大きな物語」を語るほうが、個々の政策の実効性や実現可能性を語るよりもはるかに有利です。
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