ルカーチ メモその26
階級意識ということで
念頭に置かれているのは、
決して
心理学的ないし
大衆心理学的原理
ではない。
つまり、一定の
階級に所属する者が
一定の
歴史的状態において
実際に
考えたり
感じたりした
ものではない。
階級意識が
意味するのは
逆で、
ある階級に
所属する者が、
もしも自らの階級の状態、
そこから
生ずる利害を、
直接の行動および
全社会の構造という点に
関連づけて
完璧に
把握する
能力をもっている
ならば
持つであろうような、
思考、感情のことである。
資本が事物として
存在するわけではなく、
ひとつの
「社会的生産関係」
であるのと
等しく、
階級意識は
心理学的存在ではない。
それは
生産過程の
一定の状態に
帰属する合理的に
ふさわしい反応である。
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