買ったはいいが
とっかかりが
掴めず
しばらく
放置していたが、
ちょっと
意識して
読み始めてみると、
かなり
面白そうな
気配がする。
なかなか
難解だが、
筋が読めてくると、
ぐいぐい
読ませられる。
・・・書いてあることが
わからなくはないが
抽象的すぎて
腑に落ちない。
・・・3日目くらいで
ようやく
何が言いたいのか
仄めいて来た。
クリステヴァが
核になってくれた
おかげで、
とりあえず
2学期の
勉強計画の
方向性が
見えてきた。
ムダに
面接授業いかなくても
有意義な
生活が
送れそうだ。
良かった。
クリステヴァは、
プロセという単語がもつ
これら第一義的な意味に
着目する。
意味生成過程とは、
意味にかかわる<法>
を
めぐる訴訟、
というニュアンスを
必然的におびることを
計算して
もちいられた表現なのだ。
法とは、
いうまでもなく、
サンボリックの秩序の
拘束性・強制性を
意味している。
サンボリックの法が
要請する
論理的秩序へと
意味生成がおこなわれる
争いと矛盾の過程、
このような
比喩的色合いを
おびることによって、
意味生成過程の矛盾し、
葛藤している
ダイナミックな性格が、
浮き彫りにされる。
この葛藤が
<対話=双数論理>
の別名に
ほかならないことは、
理解されよう。
そこで係争を演じ、
対話を交わしているのは、
意味と意味ならざる
前意味・非意味、
定立と快楽、
ル・サンボリックとル・セミオティックである。
それと同様に
意味生成過程にある
主体もまた、
意味の法をめぐる
訴訟の場にいる姿を
あらわす。 139~140頁
SFCの研究会で
プレゼンした時、
労働からの疎外だの
なんだの言ったもんだから、
集中砲火浴びて、
防戦一方の果てに、
「人間は意味だけでは
生きられない」と、
なぜか口走ってしまって、
もう完全に
オカシな人になっちゃって、
自分でも
あれは回収できないな、
と闇歴史化していたが、
こんなところで
クリステヴァが
回収してくれたよ。
あん時
攻めた
おかげで
こんな実りが得られるとは。
ENDLESS RAINが
脳内で流れてるわ。
・・・ようやくabjectまで
到達。
とりあえず
ここまでは読めた。
・・・クリステヴァすっげーな!!!
まだ
こんな大物がいたのか。
さすがに
概説書出るだけのことはあるな。
こういう本が
お手頃な価格で、
日本人の手で
日本語で出版されてるって
ことが、
この国はまだ
死んでいないって
証拠だな。
少なくとも
先人の
知的営為の遺産ではある。
https://www.youtube.com/watch?v=QhOFg_3RV5Q
1. 序論:『それから』に映し出される明治期の近代化 本稿は、夏目漱石の小説『それから』を題材に、日本の近代化がもたらした状況と、それが個人の経験に与えた影響について考察するものである。特に、経済的豊かさが生み出す「自家特有の世界」への耽溺と、それが最終的に経済の論理に絡め取られていく過程、そしてテオドール・W・アドルノが指摘する、社会の合理化と精神世界における非合理への慰めを求める人々の傾向を、作品を通して分析する。 日本の明治時代(1868-1912年)は、長きにわたる鎖国状態を経て、1853年の黒船来航を契機に世界と対峙し、驚くべき速度で西洋の制度や文化を取り入れ、「近代国家」への道を歩んだ画期的な時代である 。この時期には、鉄道、郵便局、小学校、電気、博物館、図書館、銀行、病院、ホテルといった現代の基盤となるインフラや制度が次々と整備された 。政府は「富国強兵」や「殖産興業」といった政策を推進し、工場、兵舎、鉄道駅舎などの建設を奨励した。また、廃藩置県や憲法制定といった統治制度の変更に伴い、官庁舎や裁判所、監獄などが建設され、教育制度の導入は学校や博物館の整備を促した 。 西洋化の影響は日常生活にも深く浸透した。住宅様式においては、外国人居留地を起点に西洋館が普及し、やがて庶民の住宅にも椅子式の生活スタイルが段階的に浸透した 。食文化においても、仏教の影響で長らく禁じられていた肉食が解禁され、西洋列強との競争意識から日本人の体格向上と体力増強が期待された 。洋食は都市部の富裕層を中心に広まり、カレーライスやオムライス、ハヤシライスといった日本独自の洋食が定着した 。大正ロマン期(1912-1926年)には、西洋文化と日本独自の文化が融合し、「モガ」や「モボ」と呼ばれる若者たちが洋装に身を包み、カフェで音楽や映画を楽しむ「自由でおしゃれな空気」が醸成された 。経済面では、明治後期から軽工業が発展し、日露戦争前後には鉄鋼や船舶などの重工業が急速に発展し、日本の近代化を加速させた 。第一次世界大戦期には工業生産が飛躍的に増大し、輸出が輸入を上回る好景気を享受した 。 『それから』(1909年発表)は、夏目漱石の「前期三部作」の二作目にあたり、急速な近代化が進む日本を背景に、個人の欲望と社会規範の...
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