2023年7月9日日曜日
父親
父親も
素朴な良識というものは
備えていたが、
いつかは
死すべき人間
として、
自分の生と
しっかり向き合っていたか?
と
振り返ると、
かなり
心許ない。
基本、組織に守ってもらえる、
という
発想で、
とにかく
大きな組織に入って
そこで
他人を押しのけていれば
いい生活が
送れる。
そんな発想の人だった。
しかし、もはや
そんな時代でも
なくなった。
父親世代が
組織の中で
偉くなれたのは、
一因として、
会社そのものが
大きくなっていった時代だから、
自然と
ポスト自体が
増えていった、という
側面もある。
それに、
今は
グローバル化によって
世界中の優秀な人材が
競争相手なので、
単に
企業組織の中で
出世争いを
していればいい、
という
時代でもない。
いずれにせよ、
組織に依存しすぎた
父親は、
有り余る
財産を持ちながら、
果たして
自分の生と
真摯に向き合っていたか、
と
問えば、
甚だ
心許ないまま
一生を終えてしまった。
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