ヘンリー8世が
離婚したいがために
ローマ・カトリックから
独立して
エリザベス女王の時に
英国教会が
成立したのが
絶対王政の始まり、
なんて
世界史では
習うけど、
もちろん
ローマ・カトリックからすれば
グレート・ブリテン島が僻地ってのも
あるだろうけど、
ローマ・カトリックの権威から
自由になれたら、そら
王様は
好き放題やろうとするのは
当然だよね。
権力を抑制するものがないんだから。
そこで
トマス・ホッブズや
ジョン・ロックみたいに
社会契約説を確立させる
偉人が
生まれたのが
凄いことなんだけど、
血みどろの闘争の果てに、
最後は
議会制民主主義を
確立させたのが
イギリス人の偉いところ。
今から見れば
イギリスの議会制民主主義が
グローバル・スタンダードだと
みんな
知ってるけど、
当時のイギリス人だって、
かなり
暗中模索状態だったと
思うよ。
それでも成功したのは、
イギリス経験主義の
なせる業だと
思う。
一番
典型的な
絶対王政とみなされている
フランスにしても、
本当に
”絶対”だったのかというと、
実は
ヨーロッパ社会の中核を
担う
都市の権限を
ある程度
掌握していたという
程度で、
そんなに言うほど
”絶対的”な
権力を保持していたという
わけでも
なかったみたいだけどね。
それでも
革命が起きて
最終的に
共和制になった
わけだけど。
共和制ってのは
怖い政体で、
王様っていう
権威がないと、
それこそ
革命の時の
フランスみたいに
「理性」が絶対みたいになっちゃうし、
アジアで
人民共和国なんて言ったら、
結局
地獄のような
独裁制になるしね。
たとえ
象徴でしかない
としても、
王様みたいな
権威が存在しない
政体ってのは、
恐ろしく
不安定なものだ。
そう考えると、
天皇制があやうくなる、
というのは、
実は
日本にとって
メチャクチャ危険な
ことなのかも知れない。
皇室アルバムとか
見てる
母親みてると
そう思うわ。
1. 序論:『それから』に映し出される明治期の近代化 本稿は、夏目漱石の小説『それから』を題材に、日本の近代化がもたらした状況と、それが個人の経験に与えた影響について考察するものである。特に、経済的豊かさが生み出す「自家特有の世界」への耽溺と、それが最終的に経済の論理に絡め取られていく過程、そしてテオドール・W・アドルノが指摘する、社会の合理化と精神世界における非合理への慰めを求める人々の傾向を、作品を通して分析する。 日本の明治時代(1868-1912年)は、長きにわたる鎖国状態を経て、1853年の黒船来航を契機に世界と対峙し、驚くべき速度で西洋の制度や文化を取り入れ、「近代国家」への道を歩んだ画期的な時代である 。この時期には、鉄道、郵便局、小学校、電気、博物館、図書館、銀行、病院、ホテルといった現代の基盤となるインフラや制度が次々と整備された 。政府は「富国強兵」や「殖産興業」といった政策を推進し、工場、兵舎、鉄道駅舎などの建設を奨励した。また、廃藩置県や憲法制定といった統治制度の変更に伴い、官庁舎や裁判所、監獄などが建設され、教育制度の導入は学校や博物館の整備を促した 。 西洋化の影響は日常生活にも深く浸透した。住宅様式においては、外国人居留地を起点に西洋館が普及し、やがて庶民の住宅にも椅子式の生活スタイルが段階的に浸透した 。食文化においても、仏教の影響で長らく禁じられていた肉食が解禁され、西洋列強との競争意識から日本人の体格向上と体力増強が期待された 。洋食は都市部の富裕層を中心に広まり、カレーライスやオムライス、ハヤシライスといった日本独自の洋食が定着した 。大正ロマン期(1912-1926年)には、西洋文化と日本独自の文化が融合し、「モガ」や「モボ」と呼ばれる若者たちが洋装に身を包み、カフェで音楽や映画を楽しむ「自由でおしゃれな空気」が醸成された 。経済面では、明治後期から軽工業が発展し、日露戦争前後には鉄鋼や船舶などの重工業が急速に発展し、日本の近代化を加速させた 。第一次世界大戦期には工業生産が飛躍的に増大し、輸出が輸入を上回る好景気を享受した 。 『それから』(1909年発表)は、夏目漱石の「前期三部作」の二作目にあたり、急速な近代化が進む日本を背景に、個人の欲望と社会規範の...
コメント
コメントを投稿