2022年9月27日火曜日

安倍の国葬にことよせて(再掲)ー負債観念の刷り込み

「負債」の観念を抱かせることが、社会全体を構成し、安定的に維持するための手段であるわけで、交換とか経済的利益は副次的な意味しかないわけです。先ほどお話ししたように、儀式に際して各自の欲望機械を一点集中的に活性化させますが、この強烈な体験を「負債」と記憶させて、大地に縛り付けることが社会の維持に必要なわけです。現代社会にも通過儀礼のようなものがありますし、教育の一環として意味の分からない、理不尽に感じることさえある躾を受けることがありますが、それは、この「負債」の刻印と同根だということのようです。「負債」の刻印が本質だとすると、むしろ下手に合理的な理由をつけずに、感覚が強制的に動員される、残酷劇の方がいい、ということになりそうですね。 <アンチ・オイディプス>入門講義 仲正昌樹 作品社 p.255

2 件のコメント:

  1. まあ、これで良くも悪くも、「ポスト安倍」という区切り(単純に安倍の後継者争いという意味を越えて)をつけて、日本はまたスタートするんだろうね。こうやって、歴史は捏造されていくんだ。安倍の死という残酷劇を、負債観念として刻み込まれて。

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  2. ジョンさんから聞いたけど、原敬の遺族は、国葬の申し出を断ったらしい。やっぱ原敬は偉大だよ。安倍と比べる事自体が、原に失礼。

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妄想卒論その7 (再掲)

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