2022年9月10日土曜日

日経新聞文化面(再掲)

<このまま行ったら「日本」はなくなってしまうのではないかという感を日ましに深くする。日本はなくなって、その代わりに、無機的な、からっぽな、ニュートラルな、中間色の、富裕な、抜目がない、或る経済的大国が極東の一角に残るであろう> 三島由紀夫は1970年11月25日に自裁する約4ヶ月前、「果たし得ていない約束」と題する文章を新聞に寄せた。 (中略) (宮台真司氏によれば)「三島が捉えた日本の本質と彼が主張する天皇主義を理解する上でこの文章はとても重要」と考えている。 日本人にとって天皇の存在は必要不可欠であると三島が考えたのは、さもなくば日本社会が空虚なものになるという危機感があったからだ。

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曽根崎心中 (再掲)

愛という感情が日本の歴史上にも古くから存在していたことは、源氏物語にも書かれていることで、わかる。 しかし、日本の宗教観念には、愛を裏打ちするものがない。 改行(節目節目で改行がある方が効果的。以下、同じ。) 曾根崎心中は、男が女郎をカネで身受けしようとするが、心中する、という悲...