2022年7月24日日曜日

つらつら思うこと

「華麗なる一族」はまだ上巻の半分も読んでいないが、 ほんとに金融の勉強になる。 結局、 金融危機というのは、 需要と供給のミスマッチによって 起こるのではないだろうか? それは、読み進めながらおいおい考えるとして、 現代のグローバル化した金融のはらむ問題点、 つまり、リーマンショックのような危機は、 なぜ起こったのだろうか? リーマンショックは、別名サブプライムローン・ショックとも呼ばれたが、 その名の通り、 低所得者層向けの住宅ローンを、ずさんな審査で通し、 それを各種の度合いのリスクを内包する債権とカクテルした挙げ句、 世界中に撒き散らしたことが、あのような結果になったとされる。 あの時よく言われたのが、 誰もリスクを正しく評価できていない債券が、 世界規模に出回っていた、という。 しかし、 そもそもそういう事態を招いたのは、 個人の信用力を数値化して、完全に計量可能だという前提だった。 それはまさしく、市場型間接金融の為せる技だったと言えるだろう。 人工知能と金融が結びついた、いわゆるフィンテックが発達すれば、 銀行の与信業務は、人工知能にとって代わられると言われているが、 おそらく また地球規模の金融危機は起こるだろう。 それは、 社会と信用、という、根深い問題が横たわっているからだ。 ケインズが美人投票のパラドックスを持ち出して批判したかったことは、 科学技術が人間社会を完全にコントロールできる、などというのは、 傲慢でしかない、 ということではないだろうか。

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