2022年6月18日土曜日
「金融と社会」より抜書き 31ページ
家計がどのようなタイプなのかによって、消費貯蓄の選択は左右される。今消費するよりも将来消費することを楽しみに思う人ならば、今の消費を控え貯蓄するだろうが、今すぐの消費を将来の消費よりも重視する人は貯蓄せず消費するだろう。そして、今消費したいものが今の所得でまかなえないなら、マイナスの貯蓄である借金が選択されることもある。
現金以外の金融資産を保有すると、利子などの上乗せが期待される。そのため、消費貯蓄選択には理論上利子率が影響を与えることが予想される。けれど利子率の上昇が貯蓄を増やすか減らすかについては、決めきれない部分がある。利子率が上昇すると、利子が付く貯蓄の方が有利だと考えて貯蓄を増加させるという影響がまず思い浮かぶ。しかしそれだけでなく、利子所得が増えて将来所得が増加するなら、それを期待して今から消費を増やすかもしれず、その場合は貯蓄が減る可能性もあるからである。前者を代替効果、後者を所得効果と呼んでおり、前者の方が大きければ利子率が上昇したとき貯蓄は増加する。
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