菜根譚
静寂の中に、透き通る青。
降り積もる灰と澱が、不純な執着を静かに濾過していく。
終わりのない蒼穹の深みに、あえて無防備に身を預ける。
突き放された分だけ、己の青さを噛みしめる。
四十を過ぎて、なお。
紺碧の淵に映る自分は、迷いさえ捨てきれぬ初心者のまま。
灰の下、澱となって熱を帯びる青い迷い。それこそが地を踏みしめる重力だ。
その不器用な足取りこそ、私が私を生きている証。
ぐいと一口。
喉を駆け抜ける冷たさが、凍てついた刻を鮮やかに弾く。
偶然を間引けば、人生は色のない空っぽの器にすぎない。
情けなさという澱。それが沈むから、青はこれほど奥行き深く、美しい。
重ねた汚れや灰は、そのまま愛すべき風景になった。
ずっと探していた鍵は、外には落ちていない。
運命の青に焙り出された、自分の胸の、この体温。
青という名の、鍵が在る。
私は、私。それでいい。
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