2025年3月12日水曜日
インタゲと増税はワンセット
自分が
経済学が
好きであると
同時に
文学や哲学が
好きなのは、
どっちとも
現世の人間が
対象だから。
経済学というと、
学者として
身を立てるには
複雑な数理モデルを
駆使しなきゃいけないんだが、
自分は
経済学っぽい
哲学に逃げてるんだけど、
でも、
結局は
経済学も、文学や哲学と
同様に、
現世を生きる
人間を扱っている。
つまり、経済学
というと、難しく
感じるけれど、
経済学が想定しているのは、
そこそこ
合理的だけれども、
本来は
経済学なんて全く知らない人が
どういう
(ある程度合理的な)
行動を取るか、っていうことだ。
だからこそ、
経済学はいまだに
文学や哲学と
繋がりが深い。
それで、と
ここからは
少しだけ
専門的な話になるけど、
インフレになれば
賃金があがる、という
前提で
インフレーション・ターゲティング政策を
やったわけだが、
現実問題
インフレにはなったが、
名目賃金の伸びは
追いついていない。
ここらへんは
議論が錯綜するところだが、
そもそも
インフレになったから
賃金があがる保障なんて、
根拠が薄い。
いま日本全体が
名目賃金をあげるって
大号令かけてるけど、
いくら企業が
従業員の賃金をあげた
ところで、それは
単純に
三面等価の原則でいうところの
分配の話であって、
言い換えれば
所得の再分配をしているだけなのだ。
つまり、
経済成長していないのに、
所得の再分配をしただけでは、
あまり意味がない。
結局は、
バラッサ・サムエルソン仮説が
提唱するように、
付加価値が高い
財を輸出することで、
だんだんと
労働者全体の
賃金があがる、というのが
経済学的にいえば
本筋なのだ。
つまり、経済学に
魔法の杖はなくて、
経済成長をすれば、自然と
賃金があがる、という
ある意味
常識的なことが
導き出される。
もう少し敷衍すると、
インタゲをやって、実際に
インフレになったら、
(それが経済成長を伴わない場合、)
生活が苦しくなったぶんだけ、
減税やら
政府支出を増やすなり
せざるを得なくて、
そうすると、財政が悪化するから、
最終的には
増税せざるを得ないって
話になるんだ。
つまり、結論としては
誰かが甘い汁を吸ってるとか
ましてや
財務省が悪い、なんて
話では
まったくなく、
日本は経済成長を
まず
目指すのが、本筋である。
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