2024年7月14日日曜日

レポートネタ 

先週日曜日の都知事選では、 ネット界隈以外ではほぼ無名だった石丸伸二氏が、全体の2位の得票数を得る躍進を見せた。 これはもちろん、YouTubeを代表とするSNSのなせる業であるが、根底には、 マグマのように溜まった生活者の 怨嗟の声を受け止める既存の政党がなかったことが 起因していると思われる。 彼の カール・シュミット流の 友/敵 理論スタイルが 多くの有権者に支持された 背景には、 消費者物価などの高止まりによる、実質賃金の目減りが 続いていることが挙げられる。 ダニ・ロドリックが提唱したトリレンマによれば、 グローバリゼーションと民主主義と国民的自己決定の3つを 同時にすべて充足することは出来ない。 日本は民主主義をある程度実現しているが、 グローバリゼーションにより、世界的に 中産階級が没落し、経済格差が広がっている。 それが既存の政党政治への 不信感に拍車をかけたと考えられる。 また、中東情勢の混乱により、スエズ運河が機能不全に陥り、 パナマ運河も、異常気象による水位低下により、 機能不全に陥っている。 言うまでもなく、地球規模の気候変動は、 特に農産物の生産価格を不安定化させている。 また、日本の国内事情としては、 人手不足や円安が、消費者物価を更に上昇させている。 こうした要因が、ますます 既存の政党政治への不信感を 増す結果となっていると考えられる。

妄想卒論その7 (再掲)

「ウォール街を占拠せよ」 を 合言葉に 米国で 反格差のデモが広がったのは 2011年。 怒りが新興国に伝播し、 米国では 富の集中がさらに進んだ。 米国の 所得10%の人々が得た 所得は 21年に全体の46%に達した。 40年で11ポイント高まり、 ...