ルカーチ メモその21
さらに
この
時間意識は、
<死>
との
関係で
はかられている。
<現実の生は、
限界というものを
知らない。
死もなにか
恐ろしい脅威、
なにか無意味なもの、
生の流れを
突然に
断ち切ってしまうものと
考えている。
神秘的なるものは
この限界を
とび越え、
それ故死のもつ
あらゆる
現実的な価値を
打ち消してしまった。
悲劇にとって死はー
限界そのものなのだがー
つねに
内在的な現実性であり、
悲劇における
出来事のすべてが
分かちがたく
結びついている>。
<限界の体験は、
魂が意識へと
自意識へと
めざめることだ。
魂が存在するのは、
それに
限界があるからである。
限界があるために、
また
そのかぎりにおいてのみ、
魂は存在する>。
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