2023年8月12日土曜日

ルカーチ メモその21

さらに この 時間意識は、 <死> との 関係で はかられている。 <現実の生は、 限界というものを 知らない。 死もなにか 恐ろしい脅威、 なにか無意味なもの、 生の流れを 突然に 断ち切ってしまうものと 考えている。 神秘的なるものは この限界を とび越え、 それ故死のもつ あらゆる 現実的な価値を 打ち消してしまった。 悲劇にとって死はー 限界そのものなのだがー つねに 内在的な現実性であり、 悲劇における 出来事のすべてが 分かちがたく 結びついている>。 <限界の体験は、 魂が意識へと 自意識へと めざめることだ。 魂が存在するのは、 それに 限界があるからである。 限界があるために、 また そのかぎりにおいてのみ、 魂は存在する>。 186ページ

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曽根崎心中 (再掲)

愛という感情が日本の歴史上にも古くから存在していたことは、 源氏物語にも書かれていることで、わかる。 しかし、 日本の宗教観念には、愛を裏打ちするものがない。 改行(節目節目で改行がある方が効果的。以下、同じ。) 曾根崎心中は、 男が女郎をカネで身受けしようとするが、...