2023年4月7日金曜日

「日本金融史」(有斐閣選書 玉置紀夫) 九州大学の鷲崎俊太郎先生にご教示いただきました。

幕末から 明治にかけて、 多くの 混乱を 経て、 生糸や 茶の 輸出の 決済手段を 通じて、 それまで 存在した 多様な 種類の 通貨を 一本化した ようです。 貿易実務の 勉強を していた時期が あるので、 なんとなく わかる気がしますが、 ややこしいですね。 以下引用(p.48より) すなわち 生糸や茶を 輸出するものはまず、 船荷証券を つけた 取立為替手形を 正金に 呈示する。 正金は、 政府より 借り受ける はずの 紙幣をもって、 これを 買い取る、 つまり 割り引く。 ついで 正金は、 手形と 船荷証券を その 仕向地に 配備されるはずの 正金出張員へ 送付する。 出張員は、 手形と証券を 受領次第、 これを 名宛人に 呈示して その 債務を確認させ、 期日に 生糸や茶の 代価を ポンド、ドルの 外貨や正価で 回収する。 直ちに この 代価は 正金横浜本店へ 電送される。 そして 最後に 正金が、 この 正価または 外貨を、 借り受けた 紙幣の 代価 として 政府に 返済して、 前田(正名) の 推奨する 紙幣を もって 正価を 得る仕組みは 完結する のであった。

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