2023年3月12日日曜日
平成金融史
非常に面白い。
これ、基本的に様々な記録に基づく
ドキュメンタリーだけど、
公的記録っていうのは、
後の時代から
過去を振り返って
検証する時に
必要不可欠な
ものなのに、
そういう類の
記録を、
閣僚経験者が
平気で
捏造だとか
不正確だとか
言ってのける
神経っていうか
感覚というのは、
ほんと
ヤバい。
それにね、
行政法上では、
行政が犯した
ミスについて
責任を問われるのは、
個々の官僚ではなく、
行政庁たる
(この場合)
所管大臣なわけですよ。
ぶっちゃけて言えば、
高市氏が
総務大臣の時に
総務省の行政文書が
捏造されたならば、
その責任は
当時の
行政庁たる
高市元総務相が
負うんですよ。
国会でも
追及されてましたけど。
でも、
たまに、
法律ってのは
よく出来てるなーと
思うのは、
こういうことが
起こった場合、
個々の官僚が
責任を取らされたら、
結局
政治家が
トカゲの尻尾切り
する
モラルハザードを
引き起こすのが
目に見えているから、
なるほど、
こういう事態を
想定すれば、
行政の責任は
個々の官僚ではなく
行政庁が
取る、
という
仕組みになってるのか、
と
納得できる。
それはともかく、
この本が
扱ってる時代が、
ちょうど
自分が
物心ついた頃からの話
だから、
ああ、なるほど
自分があんな感じの
子供だった頃、
政治の裏舞台は
こうなってたのか、
と
腑に落ちる感が
あります。
・・・すごい
情報量だ。
まだ
半分しか
読み終えていない。
新書でこれだけ
情報量が豊富
なのは、
久しく記憶にない。
これで
1000円切る(税抜き)のは、
衝撃的だ。
ともあれ、
平成という時代は
日本の
金融が
坂道を転げ落ちた時代
だったのだ
と
知った。
ちょうど
自分が
生きてきた
時代と重なる。
灯台下暗しで、
歴史というのは
自分自身に
近いほど
見えにくいものだが、
これは
非常に
優れた
現代史として
読むに値する。
・・・ちょうど
自分が
高校生くらいの頃の話
だけど、
日本は
こんな
大変な
金融危機の真っ只中にいたのか。
知らなかった。
大蔵官僚とか
日銀の職員てのも、
分相応に
大変なんだな。
読んでて
胃が痛くなった。
こりゃあ
並の神経じゃ
つとまらないわ。
エリートはエリートで
大変だ。
これじゃ
東大卒が
官僚になりたがらない
のも
無理はない。
・・・読んでると
暗澹たる気持ちに
なってくるね。
日本が没落したのは
ここ最近に
始まった話じゃ
なかったんだ。
平成時代に
まるまる
坂を
転がり落ちていって
いたのだった。
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