2023年2月19日日曜日
レポートネタ <アンチ・オイディプス>入門講義より
ニーチェが『道徳の系譜学』で、「負債」という抽象的な概念が、人々を縛る道徳の起原になったという議論をしているからです。
生身の身体に刻まれる「最も残酷な記憶術」というのは、カフカの『流刑地にて』に登場する、身体に文字を刻み込む機械のことを念頭に置いているのでしょう。
この機械が各人の身体に、お前にはこれこれの負債がある、更には、お前の家はどこそこの家に対してこれこれの「負債」を負っている、という記憶を「言葉」として書き込んで、その人物の「大地機械」の中での位置を確定するのでしょう。
そういう言葉を各人の身体に書き込むと、”書き込み以前”の古い記憶、「胚種的流体」の記憶は抑圧され、神話の中にその痕跡をとどめるだけになる、ということでしょう。
無論、”書き込み以前”の記憶が抑圧されている可能性も否定できないわけですが。
<アンチ・オイディプス>入門講義 仲正昌樹 作品社 p.243より
・・・予めネタを仕込んで置かないと、なかなか面接授業の終わりにアドリブでレポート書くのはしんどい。
これで単位来るかどうかは、評価するほう次第だけど、取れないにせよ、何も書かずに教室から去るのはツライ。
登録:
コメントの投稿 (Atom)
lo stato (再掲:部分)
以下『世界の名著45 ブルクハルト』(中央公論社 1966年)所収「イタリア・ルネサンス文化」より。 歴代の教皇とホーエンシュタウフェン家との戦いは、ついにイタリアを、他の西欧諸国とはもっとも重要な諸点において異なるような、一つの政治状態の中に取り残した。フランス、スペイン、...
-
日本の家計国際投資、財政、経常収支の相互関係に関する深掘り分析 I. はじめに:日本のマクロ経済構造における家計国際投資、財政、経常収支の相互関係 本レポートの目的と分析の視点 本レポートは、日本の家計による国際投資の動向が、国の財政の持続可能性および経常収支に与える影響について...
-
日経新聞の 終面に、 「蛇でつながる世界」 と 題して、 古今東西の 蛇にまつわる 美術品を 通して、 その寓意を探る、 という 連載をやっていて、 頭の中で 放送大学の 「原典で読む日本の思想」 (賴住光子) の中の記紀神話と、 「精神分析とユ...
0 件のコメント:
コメントを投稿