2022年7月22日金曜日
「華麗なる一族」 山崎豊子
金融の勉強の一環として読み始めました。
コンビニに行って、アマゾンカードを買ってきて、
さあ、Kindleにダウンロードして読もう、と
思ったら、
5年前に既に買っている、とアマゾンから通知された。
5年前に価値が全くわからなかったものが、
いまはとても面白く感じられる。
それにしても、
ちょっと昔の日本には、
本当に偉大な社会派小説家が、キラ星の如く輝いていた。
松本清張、城山三郎、そして、山崎豊子。
現実の経済と同じように、
今の日本の文化的現状も、
当時から比べたら惨憺たるものだが、
そう遠くない過去の遺産から学べることも、
我々に多く残されている。
・・・だんだん面白くなってきた。
胃の痛くなるようなスリル感。
圧倒的なリアル感。
これは凄い作品だ!
銀行というのがどういうところか、とても勉強になる。
ネタバレをウィキペディアで読んじゃったけど、
ミステリー要素もあり、
これはもう凄いね。
・・・お前らは平安貴族か!って言いたくなるくらい、
姻戚関係で政官財がガチガチに癒着してて、
身内のリスキーな投資には
コネで強引に融資を取り付けるくせに、
成り上がりのスーパーマーケットのワンマン社長には、
冷酷な仕打ちをする。
この対比が見事だな、と思うけど、
ネタバレで知ってるけど、この先に待っているドラマが楽しみだ。
・・・物凄い作品だ。
半沢直樹なんて、完全にこれのパクリだろ。
万俵大介の二人の息子、鉄平も銀平も、人間としていささかリアリティーに欠けるくらい、純粋に感じられるのだが、それと、茨城の寺の息子として生まれながら、学歴でのし上がったエリート官僚の美馬中の、ドロドロとした人間臭さの対比が物凄く効いていて、小説としてもめちゃくちゃ凄い。
・・・凄い。天下一品のスープ並みにドロドロしてる。
それこそ、上司の命令に従って、他行との預金獲得競争のために、文字通り泥にまみれて働いた挙げ句、死ぬ銀行員の話とか。
ナニワ金融道みたいな話だけど、小説としてここまでカネとはなんぞや?
カネの重み、ドロドロした部分をこれでもか!といわんばかりに描いた作品は初めて読んだ。
ゴリオ爺さんもカネ絡みの話だったけど、正直あれより凄い。
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