2022年5月13日金曜日
経常収支黒字急減
今朝の日経に、経常収支黒字が4兆円まで急減て書いてあったけど、記事の末尾にも書かれてあったけど、経常収支が赤字に転落したら、財政運営の厳しさはこれまでとは段違いに難しくなる。なぜなら、経常収支黒字というのは、政府部門の赤字を、民間部門の黒字が上回っている、つまり政府部門の赤字を民間部門の黒字でファイナンスできる(可能性がある)ということであり、経常収支が赤字に転落するということは、理屈の上では政府部門の赤字をファイナンスするために、外国資本を導入する必要に迫られるということである。今までは、日銀が、政府部門の赤字を、民間部門の貯蓄を背景として、異常な高値で国債を買い入れることでファイナンスしていたが、海外資本に国債を買ってもらうには、市場の「適正価格」まで国債価格が下落し、当然、金利も上昇する危険性が高まる。日本は史上最大の400兆円の対外純資産を保有しているが、それが自動的に国債購入に回るわけではないし、もちろんその義務があるわけでもない。
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