カール・シュミット講義ノート

お返事まことにありがとうございます。自分自身も、カール・シュミットは知っているつもりでいて、まったく知らなかったことに気づき、しかも山岡先生が際どいことを立て続けにおっしゃるので、冷や汗ものでした。なるべく山岡先生が仰っていた内容に忠実にレポートにしたつもりですが、特にリベラリズムとデモクラシーの対比については、あまりに日本人の政治観とかけ離れているために、誤った伝言ゲームになってしまったら、申し訳ありません。そもそも、授業のはじめのほうで、リベラリズムという概念がいろんな意味で使われていて、必ずしも固定化されたものではない、と聞いたはずなのに、デモクラシー、これもまたわかっているのか全くあやしいにも関わらず、それとの対比でなんとなくリベラリズムとはこういうものだ、といった体のレポートの内容になってしまい、大変恐縮です。いずれにせよ、日本人の普通の感覚からすれば、リベラリズム(これは特に、時機に応じて様々な意味で用いられる)や、デモクラシーというのは、なんとなく有り難いものだ、ぐらいにしか考えないものですから、自分自身も、果たしてレポートの内容が正確か、と問われれば、まったく責任を負いかねる次第です。ただ、森本先生が前便で綴っていただいたデモクラシーの内容は、山岡先生が講義してくださった内容と照らし合わせても、齟齬がなく、腑に落ちる感覚を覚えます。なかなかカール・シュミットに関してあそこまで突っ込んで講義を受けられるという機会もそうそうあるものではないので、極めて不正確ながらも、レポートを転送させていただいた次第です。山岡先生ご自身も、カール・シュミットはまだ講義ノートを作成している最中だ、とおっしゃっていたので、まだこなれていない側面もあるかもしれません。取り急ぎ返信まで。また年末に寒波がやってくる、など、これもまた仄聞にすぎませんが、くれぐれもお体ご自愛下さい。

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