2022年3月13日日曜日

極めて危険な理屈

ちょっと議論が錯綜しているが、プライマリーバランスを棚上げにして、名目成長率が名目金利を上回ってさえいれば、対GDP比政府債務残高は発散しないかのようなことが書かれているが、下の投稿でプライマリーバランスの意味を確認すれば、まずプライマリーバランス均衡を実現したうえで、名目成長率と、名目金利がそれ以下であれば、対GDP比政府債務残高は発散しない、という考えとの認識の差が存在する。 リンクの記事は、今は日銀が、政府が国債を発行したそばから買い取ってくれるから、名目金利は必ず名目成長率を下回るから、財政出動をすべきだ、と言っているが、もう一度その前提を確認すべきなのではないか。 リンク記事の著者の言うことが正しければ、どんなに国の借金が膨大でも、中央銀行が政府の赤字国債を全部買えば、名目金利は必然的にゼロになり、したがって財政出動を続ける限り、名目成長率が名目金利を上回るために、どんな状況でも国は破産しない、という極論を、一般論として展開しているに等しい。 極めて危険な理屈だ。 https://diamond.jp/articles/-/297170 https://diamond.jp/articles/-/297169

0 件のコメント:

コメントを投稿

妄想卒論その7 (再掲)

「ウォール街を占拠せよ」 を 合言葉に 米国で 反格差のデモが広がったのは 2011年。 怒りが新興国に伝播し、 米国では 富の集中がさらに進んだ。 米国の 所得10%の人々が得た 所得は 21年に全体の46%に達した。 40年で11ポイント高まり、 ...