エーリッヒ・フロム
キンドルで読んだので、すぐに関連事項を調べられないのが申し訳ないですが、フロムによれば、現代人は、「第一次的絆」から不可避的に切り離されている、という。
生まれた瞬間から母体から引き離されている、という意味なら人間みなその通りだが、他にも、アドルノが糾弾するような「自然」への回帰の不可能性、という意味もあるかもしれない。
歴史的にみると、プロテスタンティズム的勤勉性は、ギルドを壊し、経済の論理であらゆるソーシャルな紐帯を破壊し、個人をアトム化したとも書いてあった気がする。
ここらへんが、仲正先生の本を読んでいくと、一貫した問題意識に感じられるのだが、ナチズムにしても、経済の論理で絆から切り離された大衆が、コミットできる対象としての疑似宗教的意味合いを持っていたとも考えられる。
とはいえそれは、ある種のSM的相互依存関係だったわけであるが。
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